『大阪ハムレット』は、父親を亡くし、日常と立ち向かう大阪の三兄弟のユーモラスで心温まる物語である。母親(松坂慶子)のそばで新しい男‐叔父(岸部一徳)が暮らし始めるようになってから、家族の生活に変化が起きる。3兄弟の一人ひとりは、違う性格を持ち、時には自分の容量を超える問題の解決策もそれぞれ。長男の政司は受験勉強をほったらかし、年上の彼女とつるんでいる。幸雄はぐれたり、または思いに耽って人生の意味を追究することが多く、教師の注目を浴びる。末っ子の宏基はいきなり、女の子になりたいと言い出し、学校の発表会でシンデレラ役を目指す。
『大阪ハムレット』の原作は、2006年の第10回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞及び2007年の第11回手塚治虫文化賞短編賞を受賞した、森下裕美の人気漫画。岸部一徳は、2008年の第21回東京国際映画祭「日本映画・ある視点」部門で特別賞を受賞した。