二国間情報
小泉総理大臣のポーランド訪問 (首脳会談:概要)
8月19日、小泉総理はドイツを出発してポーランドに到着し、19日14時37分から約1時間15分に亘って、ワルシャワのベルヴェデル宮殿にてミレル首相と会談を行った。
1.国際情勢
(北朝鮮問題)
小泉総理より、北朝鮮の核問題は日本のみならず、国際社会の大きな脅威である、他方、日本は核問題のみならず拉致問題についても重視していく、今後、六者会合において平和的・外交的解決を目指していく、ポーランドとの協力も有意義である旨述べた。ミレル首相より、日本にとっての北朝鮮問題の重要性は理解しており、日本に連帯を表明したいと述べると共に、ポーランドは朝鮮戦争以降中立監視委員会のメンバーであり、専門家を派遣して来た経験をも生かし日本とも協力していきたい旨述べた。
(イラク問題)
ミレル首相より、(イ)ポーランドはイラク問題の解決のために2000人以上の兵士を派遣しており、重責を負っている、(ロ)日本でイラク復興支援特措法が採択されたことを評価する、(ハ)同法に基づく派遣が決定される場合にはポーランドの管轄区域における協力が出来れば有意義ではないかと述べた。
小泉総理よりは、(イ)イラク復興支援については、日本は可能な限りの協力を行う考えである、(ロ)特措法に基づく協力の態様については、協力し得ることがあれば、十分な現地調査の上、検討していくが、ポーランドと協力し得ることがあれば、共に汗を流すという可能性についても、相互の事情を勘案しつつよく検討したい、と述べた。
(国連改革)
ミレル首相より、日本の常任理事国入りを支持すること、また、日本の国連における活動を評価しており、国連の場で日本のとの協力を強化したい旨述べた。小泉総理よりは、国連の場を含め、国際社会のあらゆる場でポーランドと協力していきたい旨述べた。
2.二国間関係
(EU拡大と日・ポーランド関係)
小泉総理より、(イ)ポーランドのEU加盟後、相互の事情を尊重しつつ協力を強化すべき、本日署名された共同声明はその基盤となるものであり、大変喜ばしい、(ロ)共同声明は大変重要な文書であり、これをもとに両国の関係を発展させていきたいと述べた。これに対しミレル首相より、日・ポーランド間の貿易額はまだ小さく、今後拡大の余地がある、ポーランドの対日輸出は少なくバランスを改善したいと述べた。また、小泉総理より、日本からポーランドへの投資を伸ばすためには投資環境を改善して頂きたいと述べた。
また、ミレル首相より、(イ)日・ポーランド経済関係閣僚協議、及び、(ロ)日・ビシェグラード4ヶ国(ポーランド・ハンガリー・チェコ・スロバキア)との協議・協力の強化について提案があった。小泉総理より、日本とポーランド間のみならず、ビシェグラード4ヶ国との協力を進めることは有意義である、日・ポーランド経済閣僚協議もよく検討して進めていきたい旨述べた。
(ミレル首相の訪日招待)
小泉総理より、ミレル首相を訪日招待したところ、ミレル首相より謝意が表され、具体的な時期については外交ルートで調整することなった。