日本とポーランドの間で行われた排出量取引(GIS(注))によりポーランド政府が得た資金が用いられて、国立図書館、ワルシャワ国立博物館、国立オペラ座、ワルシャワ国立博物館、ワジェンキ公園など、ポーランドを代表する文化施設、ポーランド科学アカデミー傘下の約10の研究機関、自治体所有の教育施設・病院など、約80カ所の政府・自治体所有公共建物の省エネプロジェクト(断熱化、空調の交換、高効率照明、再生可能エネルギーの導入など)が実施されました。
省エネプロジェクト事業が概ね完了したことを受けて、7月8日(月)にはコロレツ環境大臣も出席して記者会見が開催されました。
特に国立図書館では、GISの資金約2,000万ズロチ(約6億円)が投資されて、ほぼ全ての窓や照明を断熱ガラスやLED照明に交換、壁や屋根への断熱処理の実施、新たなヒーターへの交換等を行ったことにより、CO2排出量が大幅に削減されただけでなく、ポーランドの貴重な知的財産の維持・保存レベルの向上にも貢献する形となりました。
京都議定書第17条に基づく排出量取引のうち、AAU(京都議定書第3条に基づき、同議定書附属書B国に割り当てられる排出枠のこと)等の移転に伴う資金を温室効果ガスの排出削減その他環境対策を目的に使用するという条件の下で行う、国際的な排出量取引のこと。2010年12月、NEDOはポーランド政府(環境省)との間でクレジット400万トンの購入契約を締結。